食事やエリザベスカラーはどうする?避妊手術後の猫のケア方法
2017/04/09
「避妊手術後の猫の餌と体重管理の方法。元気がないときの原因」では避妊手術後の猫の様子や食事、体調が悪化した場合の原因などをご紹介しました。
今回は避妊手術後の猫のケアについてをまとめます。
通常、手術の傷口は10日ほどでふさがり、遅くても2週間目には元通りになります。
最近は体に溶け込む糸が多く使用されるため、抜歯が必要ないことも多いです。
病院から帰ってきた猫は、手術の負担と薬の効き目により、3日は食べ物も食べずぐったりします。
そんなとき、飼い主はどうケアすればいいのでしょうか?
スポンサーリンク
避妊手術後のケア
エリザベスカラーをつける
避妊手術の傷口を舐めないために有効にケアできるのが、昔ながらのエリザベスカラーです。
最近は手術をしても、エリザベスカラーはつけなくていいという病院が多くなってきました。
これは技術の進歩で、昔より手術に使う糸が体内に溶け、体に害がなくなったこと。
メスと糸の進化で、縫い合わせによるチクチクした痛みや痒みが軽減し、猫が傷口をあまり気にしなくなったことがあげられます。
そのため、病院でエリザベスカラーをつけられなかったときは、猫の様子を見てつけるかどうか検討しましょう。
どうしても傷口が気になって引っかいたり舐めたりする猫がいるので、その場合はストレスの少ないエリザベスカラーを付けてあげましょう。
参考
エリザベスカラーを嫌がる場合
ほとんどの猫は、エリザベスカラーのように邪魔になるものは嫌いです。
嫌がった後慣れてくれる猫もいれば、嫌がったままで外そうとして、それがストレスになってしまうことがあります。
病院からエリザベスカラーを取り付けられ、必須な場合は仕方ありませんが、できればしなくていいほうがいいですね。
これは手術前に、動物病院がエリザベスカラーが必須なのかどうかを調べておきましょう。
技術の高い獣医さんは、抜糸なしで傷口に糸が出ない縫い方をしてくれます。
傷跡もステープラーで止めておき、猫が舐められない方法もあるので、そのような手術後のケアまで考えてくれている病院を選びましょう。
術後服を着せよう
避妊手術のあとのケア用品として定番なのが、術後服。
術後服は猫が傷口を舐めて傷を悪化させたり、細菌感染を防ぐ役割をします。
傷口が清潔に保たれるため、傷の治りも早くなります。
おすすめの術後服と作り方は以下のページをご覧ください。
外には出さない
猫によっては避妊手術後も走り回れるくらい元気なこもいます。
とくに外にいる時間が多い猫や、野良猫などは体がきつくても、薬が効いていても無理に外に出ようとします。
飼い猫の場合は、いくら普段は外遊びが好きでも、通常10日は家の中で安静にさせておきましょう。
安静期間は早くて1週間、遅くて2週間ほどの期間が必要です。
野良猫を保護して避妊手術した場合、できれば10日ほど保護できるよう対策しておけるのがベストです。
一番はお家で面倒を見ることですが、協力的な動物病院なら術後数日保護してくれる病院もあります。
できない場合は、ペットホテルや、外で大きめのオリで数日でも面倒を見れないか検討しましょう。
野良猫は手術したはいいですが、その後すぐ放した後のトラブルが目立ちます。
どうしても動き回らざる得ないので、傷口が開いたり、薬でウトウトして交通事故に・・・という事故の危険性が高まります
スポンサーリンク
餌は変えない
避妊手術後は体重が増加するので、餌を術後用のエサに変えましょう。と言われます。
避妊手術後はオスメスともに、成長ホルモンが崩れ代謝が落ちるので、同じ量のエサを食べていても太っていきます。
とくに避妊手術をする目安となる生後6カ月は、子猫が成猫となり、体のサイズがこれ以上は大きくならない時期です。
子猫用のフードは成長期に合わせて、高カロリーに作られています。
高カロリーなフードを、大人となった術後もずっと与えていては太ってしまうのは当然ということですね。
しかし、避妊手術後すぐに餌を変える必要はありません。
術後は弱っていて、食欲がなくなり、2~3日はエサも食べず水も飲まないことがあります。
こんなときに、普段食べなれていないエサに変えてしまうと、もともと新しい物に警戒心を示す猫は、ますますご飯を食べてくれなくなります。
手術から1~2週間過ぎた後、しっかりご飯を食べてくれるようになったら、徐々に低カロリーフードに切り替えていきましょう。
ベッツプラン (Vets Plan) 療法食 ロイヤルカナン Vets Plan メールケア ドライ 猫用 2kg
オスには緑のパッケージの「メールケア」。
メスにはピンクのパッケージの「フィーメールケア」がおすすめです。
多頭飼いの場合
避妊手術後は猫もぐったりしているため、安静にしていなければなりません。
多頭飼いの場合、元気な猫が遊ぼうとちょっかいをかけてきたり、仲の悪い猫がいる場合は喧嘩したりします。
それに応戦してしまうと、傷口が開いたり、感染症にかかってしまいます。
とくに術後は体力が低下して、菌への抵抗力が少なくなっています。
元気な猫がいる場合は、お腹の糸がとれるまでは猫を隔離して、部屋を別々にするなどして会わせないようにしましょう。
また、おとなしい猫で暴れない場合でも、傷口をぺろぺろと舐めてしまうことがあります。
これだと、手術をした猫がエリザベスカラーをつけていても意味がないので、舐めあいをしないか観察しておきましょう。
とくに猫は、ケガをしていると思う場所を舐めて治そうとするので、普段舐めない猫でも注意が必要です。
体調が悪化した場合
避妊手術後は何らかのトラブルで、猫の体調が急に悪化する場合があります。
手術自体の失敗や感染症、ストレスなどさまざま考えられますが、重大な場合は即病院へ連れていきましょう。
重篤な症状かどうかの判断は、以下ページをご覧ください。
トイレチェック
避妊手術後は排尿・排便トラブルが起こることがあります。
とくに猫が48時間排尿しない場合は、命にかかわる最も重要なサインです。
尿が逆流する尿毒症や、尿道閉鎖などの病気が起こります。
毎日トイレ、とくに排尿しているかを観察しておきましょう。
スポンサーリンク