猫に生肉はあげていい?安全でおいしい生肉手作りご飯レシピ
2018/10/20
猫は肉食動物で、もともとは加熱されていない生肉を主食として食べていました。
しかしペットとして飼育されるようになった今、猫が生肉を食べる機会はほとんどなくなりました。
猫にとって生肉は良い食べ物なのでしょうか?
今回は猫が生肉を食べるメリットとデメリット、猫が喜ぶ生肉レシピをご紹介します。
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猫に生肉を与えても大丈夫?
猫の先祖リビアヤマネコは肉食で、現在ペットとして買われている猫も肉食動物に分類されます。
そのため、猫は生肉を体内で消化することもできますし、基本的に好んで食べる猫が多いです。
猫にとっては生肉が本来の食事ということで、キャットフードを与えるよりも健康になったというケースも多くあります。
しかし、生肉の手作り食は、すべての面で良い効果があるわけではありません。
猫に生肉を与える前に、そのデメリットのリスクをよく考えたうえで与えるようにしましょう。
猫に生肉が危険な2つの理由
「猫に手作り食を作ってあげよう」という本を多く見かけるようになりました。
最近の猫ブームとあいまって、手作りご飯をあげている飼い主さんも多いようです。
しかし、手作り食には危険性も伴います。
ペットへの安全性が日本より厳しいアメリカでは、手作りご飯は推奨していません。
それには2つの理由があり、1つは手作りご飯では、キャットフードに比べて栄養バランスが偏るという点です。
どうしても栄養不足、あるいは何らかの物質が栄養過多になってしまうなどして、栄養バランスを崩してしまうリスクがあります。
現在販売されているキャットフードは、非常に栄養バランスが優れた成分で配合されています。
以前は猫の平均寿命は8~10年程度でしたが、現在では15年程度と、飛躍的に平均寿命が延びています。
これは獣医学の進歩もありますが、大きく変わったのは、キャットフードの品質管理が向上したことだとされています。
このように優れたキャットフードがあるため、栄養バランスを壊してしまう可能性がある手作りご飯は、慎重にならなければいけないという面があります。
鶏肉の8割には何らかの菌や寄生虫が生息している
もう1つは、サルモネラ菌や大腸菌など、病原菌にかかってしまうリスクがあることです。
猫に手作りご飯を与えている人を調査したところ、その鶏肉にはなんと8割の鶏肉に細菌がかかっていることが判明しました。
これはアメリカの調査なので、日本の鶏肉ではまた割合が変わってくるでしょうが、そうとう新鮮なお肉でなければ、細菌感染は防げない可能性が高いと思われます。
もしお肉に菌が付着していても、ほとんどの場合は下痢や嘔吐により菌は排出されます。
体の機能が正常でなかったり、排出できない菌の場合がやっかいです。
妊婦はトキソプラズマに注意
とくに猫に生肉を与える際気を付けたいのは、猫が生肉によりトキソプラズマにかかってしまうことです。
トキソプラズマ事態は猫に影響ありませんが、妊婦には、赤ちゃんに重大な影響が出ることが分かっています。
猫から人間への感染率は高くはありませんが、その時期は生肉を与えることは避けたほうがいいです。
トキソプラズマ検査は、産婦人科で5000円程度で検査することができます。
生肉を与えると猫の性格が凶暴になる?
すべての猫に当てはまるわけではありませんが、生肉を食べだした猫の性格が急変し、おとなしかった猫が凶暴になったというケースがあります。
このデータを裏付ける例があります。
人工のフードのみを食べて育ったライオンと、生肉を食べて育ったライオンは、同じ動物園育ちでも、正確に差が出るそうです。
人工のフードのみを食べているライオンは、生肉を食べることをしらないので、人に襲い掛かることもなく、仲良くすることができるそうです。
生肉は猫本来の食事ではありますが、それは現代のペットとして飼われている猫の本能を無用に呼び起こしてしまい、逆に猫にストレスになってしまう原因にもなりかねます。
猫にはおやつ、副食程度に生肉を与えるのがベスト
上記のようなリスクから、当サイトでは猫に生肉を与えるのはOK。
しかし、主食ではなくおやつか、補助食、副食程度に抑えることが良い、ということをおすすめします。
生肉には猫本来の元気さを取り戻し、体と心を活発化する機能があります。
食欲がない猫や、夏に元気がないときでも、生肉なら食べられることもあります。
生肉を食べれば、元気が出てくると猫も本能的にわかっているんですね。
生肉を食べるメリット
・腎不全の猫には生肉がおすすめ。腎不全予防にもなる。
・消化が良いため、毛玉を吐くことが少なくなる
・夏バテしにくい
・食欲が増す
・人口添加物が入っていない
・行動が活発になる
生肉を食べることのメリットは、主に猫本来の力を取り戻し、体の不調を整える働きが期待できます。
人間でも、レトルト食品ばかり食べているより、お肉やお魚を食べたほうが元気が出ますよね。
生肉には、猫の体作りに必要な栄養成分の必須アミノ酸やビタミンA、酵素などが多量に含まれています。
加熱すると栄養素が失われてしまうという説がありますが、これは根拠がありません。
絶対に生肉でなければということはないので、生肉を与える場合は半生程度に加熱してあげても問題なく、栄養素をとることができます。
生肉を与える頻度
普段のごはんに変えて、生肉の手作り食を与える場合は、1週間に2回までにしましょう。
副食、おやつ程度に与える場合は、メインのキャットフードの量を調節して、3回までにしましょう。
このくらいの量なら、キャットフードの栄養バランスをそのままに、生肉も食べられるいいとこどりができます。
与えてよい生肉の鮮度
通常の生肉の場合、わたしたちが食べているスーパーのお肉のレベルなら、買ってきたその日にあげれば問題ありません。
日本は人間の食べ物に関しては品質管理が優れているので、猫も食べて問題ないレベルといえます。
生肉を与える部位は、脂肪ではなく赤身を切ってから与えましょう。
脂肪部分は下痢やおう吐の原因となってしまいます。
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猫においしい!生肉レシピ
生肉のレシピは、手作りご飯の中でも非常に簡単です。
基本的に、材料を小さく切って混ぜ合わせるだけで完成します。
気を付けたいのは、猫に与えてはいけない食材を使っていないか。
カロリーオーバーになっていないかを、よくチェックしておきましょう。
鶏肉のトロトロご飯
材料
新鮮な鶏肉
パプリカ
アスパラガス
キヌア
ウズラ卵黄
作り方
①鶏肉を半生程度に加熱する。
②鶏肉を小さくサイコロ状に切る。
③パプリカとアスパラガスをお湯で茹で、サイコロ状に切る。
④鶏肉とパプリカ、アスパラガスを混ぜ合わせ、そこへキヌアを投入する。
⑤お皿へ盛り付け、真ん中を少しへこませて、そこへウズラ卵黄を落とす。
ウズラの卵白を使用しないのは、大量に摂取すると卵白に含まれる成分アビシンにより、皮膚炎や結膜炎を引き起こす可能性があるためです。
牛レバーのぜいたく猫飯
材料
牛レバー
鶏胸肉
かぼちゃ
スプラウト
赤レンズ豆
有機オリーブオイル
作り方
①牛レバーと鶏むね肉を茹で、サイコロ状に切る
②かぼちゃと赤レンズ豆を茹で、小さく切る
③スプラウトは生のまま小さく切る
④すべての材料を混ぜて、有機オリーブオイルをかけたら完成。
鶏ガラスープ出汁をとって、それをかけるとおいしさが一層増します。
一番簡単な生肉のレシピ
材料
生肉
普段食べているフード
レシピ
一番簡単でかつ、初めて生肉を与える場合に有効な方法です。
生肉を小さく切って、普段食べているキャットフードに混ぜて与えましょう。
初めて生肉を食べる場合でも、エサと認識しやすく、食べる抵抗が少なくなります。
生肉に慣れてくると、「フードじゃま」というように、フードをよけて生肉だけ食べるようになるので、慣れたら生肉だけでOKです。
猫は生肉と焼いた肉どっちが好き?
猫は生肉と焼いた肉、どちらのほうがより好きなのかという研究動画です。
うちでは生肉も焼いた肉どちらもあげますが、そういえばミックスしたことはなかったので、結果が非常に気になりました。
見てみると、結果は歴然!
生肉のほうが圧倒的に好きなようです。
先に生肉だけを食べて、あとから焼いた肉はぺろぺろと舐めるだけのあり様。
やはり生肉は野生的な匂いがするので、本能を刺激しておいしそうに感じるのでしょうね。
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