「ゲーッ」と吐く猫の毛玉ケア対策~頻度から毛球症予防まで~
2017/04/09
猫を初めて飼う人は大抵驚きますが、猫はしょっちゅう毛玉を吐く動物です。
猫の毛の長さや個体差もありますが、頻度が多い猫は毎日のように毛玉を吐く猫もいます。
「ゲーッ!」と言って、けっこうダイナミックに吐き出すので、慣れているとしても、またか(^^;)と思ってしまいます。
猫にとって嘔吐とは、毛玉とはどのような物なのでしょうか?
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毛玉ってなに?
毛玉とは猫が自分の毛をぺろぺろ舐めることで、毛を体の中に取り入れてしまうことからできる毛玉です。
猫は起きている間のほとんどを毛づくろいに費やし、1日3.2時間は毛づくろいをしているというデータがあります。
毛づくろいが多い猫や、長毛のメインクーンやチンチラなどは毛玉を吐く回数が多く見られます。
また、夏や冬になる毛が生え変わる換毛期は、普段毛玉を吐かない猫でも吐くことがあります。
7歳以上の老猫は換毛期が若いころより長く続くので、その分毛玉を吐きやすくなります。
さらっとしたボールのような毛玉を吐くこともあれば、べちょっとした水分まみれの毛玉もあります。
飼い主としてはお掃除することが少し面倒ですが、猫のために仕方ないことですね。
毛玉を吐く頻度
毛玉ってなに?と猫を飼っていても全くそれを見たことがないという飼い主さんも多いようです。
全く毛玉を吐かなくても大丈夫、という猫もいて、それは毛の長さや食べている餌、個体差によって変わってきます。
毛玉を吐く適切な頻度というのはなく、1年に1~2回吐く猫もいれば、毎日吐く猫もいます。
健康の範囲内は、1日に2~3回毛玉を吐くことまでは正常とされます。
しかし、あまりたくさん吐くとその分胃や腸に刺激を与えてしまいます。
できれば多くとも1日に1回ほどに抑えて、体に負担がかからないようにしたいですね。
全く毛玉を吐かない猫
短毛の猫や、お手入れがしっかりされている猫は全く毛玉を吐かないことがあります。
飲み込んでしまった毛はいったいどこへ行ったの?と思いますが、これはちゃんと糞と一緒に体外に排出されています。
飲み込んだ毛の量が少ないと、それだけで十分毛を処理することができます。
日本では日本猫を飼っている人が多いと思いますが、日本猫の三毛猫やブチ猫などのほとんどは、短毛のため毛玉は吐かないこが多いようです。
そのため日本では毛玉ケアをうたったペットフードはまだまだ少ない印象です。
海外ではほとんどが毛玉ケアができるフードがほとんどなんですけどね。
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毛玉が原因の毛球症
毛玉を吐くことは猫にとって当たり前の事で、それは健康的な印です。
逆に猫が毛玉を吐かなくなった方が問題で、毛球症という病気になっている可能性があります。
グルーミングで飲み込んだ毛は通常胃腸から便として排出されるか、胃腸から毛玉として排出されます。
それができなくなったとき、胃腸の中に毛がたまってしまい毛球症を引き起こします。
毛球症になる原因
毛球症は胃腸の中に毛が溜まりすぎて、その出入り口をふさいでしまうことから発生します。
換毛期に毛の処理が追いつかなかったり、毛を吐き出すことが元々下手な猫、吐き出す力がない猫などに起こりやすい病気です。
老猫はとくに吐き出す力が衰えるので、毛玉ケアをしっかりしてあげないといけません。
また、排便ができなくなるため同時に便秘になってしまうこともあります。
一度毛球症になってしまうと、自然治癒は難しく命にかかわってきます。
毛球症が疑われる場合はすぐに病院へかかりましょう。
病院では毛球除去剤の薬を飲ませて、胃腸に溜まっている毛を除去し、残った毛を便と共に排出される治療法がとられます。
便秘になっている場合はこれだけでは難しいので、同時に便秘の処置も施します。
毛球症の症状
以下のような症状が見られたら毛球症の可能性があります。
・餌も変えていないのに毛玉を吐く頻度が少なくなった
・便秘になる
・体重が減る
・食欲がなくなる
・お腹を触られるのを嫌がる
・吐く素振りを見せても吐けない
毛玉ケアの方法
日頃からしっかり毛玉ケアを行っていれば、吐く回数を少なくしてあげることができます。
毛球症の予防にもなるので、手軽な対策から取り入れてみましょう。
毛玉ケアの餌に変える
まず最初に取り掛かりたい簡単な方法として、餌を毛玉ケアできるものに変えることです。
猫にも好みがありますから、すぐに食べてくれる猫とそうでない場合があります。
少しずつ今までの餌に毛玉ケアの餌を足していき、徐々に移行するようにしましょう。
毛玉ケアの餌は、猫の胃腸への負担が少なく、毛を便と共に排出させる働きを助けます。
そのため胃腸に無駄な刺激を与えず、体力が少なくなった老猫にも優しいです。
できるだけ老猫になる前までには、完全に切り替えたいですね。
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おすすめはアイムスの毛玉ケアシリーズ。アイムスはとくに毛玉ケアの商品は定評があります。
排泄をうながし、毛のこびりつきを抑制する食物繊維がたっぷり含まれているので、腸内環境が整えられます。
毛量を調節する・ブラッシング
毛玉は毛を飲み込むことから始まりますから、飲み込む毛を物理的に少なくしてあげれば毛を飲み込むこともありません。
こまめにブラッシングしてあげて、長毛の猫や換毛期はとくに念入りにブラッシングしましょう。
「猫が気持ち良すぎてうっとりするブラッシング方法」 |
また、長毛の猫は毛をカットするという方法もあります。
夏にするサマーカットがありますが、換毛期などはこれを利用するのも手ですね。
ずっとするのは猫にストレスがかかるので、換毛期や毛球症になってしまったときのみ有効です。
そこでおすすめなのが、最近猫飼いさんたちの間で注目されている「ファーミネーター」。
バリカンのような形なんですが、猫の毛を剃ってしまうものではなく、抜け毛を上手く取り除いてくれるとても便利なアイテムです。
高いんですが値段だけの効果が見込める商品です。
お水をたくさん用意する
水分が不足すると毛は胃腸の中で絡まりやすくなり、毛球症を引き起こしやすくなります。
とくに猫は自分から水を多くは飲まないという特徴があるので、お水をたくさん飲んでもらうための工夫が必要です。
「猫が水を飲まないとき試したい10つの水分量を増やす方法」 |
猫草を利用する
猫草は胃腸を刺激して、毛玉を吐きださせるという効果があります。
猫草を常用しているという猫飼いさんも多いですよね。
しかし猫草には諸説あり、胃腸を刺激させて体に悪いのではないか?という説があります。
元々猫は草を好んで食べるので、本能に反しているとは思えませんが、確かにげーげー吐くのを促すのはちょっと忍びない気はしますよね。
賛否両論ありますが、他の方法と合わせて毛玉ケアの補助の目的として使用するぶんには問題ないと思います。
また、草を食べることは猫のストレス解消にも繋がります。
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