猫にエリザベスカラーは必要?ストレスのない物を手作りしちゃおう!
2017/04/09
去勢手術や皮膚病をわずらった後など、動物病院へ行くとエリザベスカラーを付けなければいけないことがあります。
猫が傷を舐めて悪化させないためには必要なことでも、邪魔そうにしているのは可哀そうですよね。
やはり大抵の猫はエリザベスカラーにストレスを感じるようで、つけると取りにかかろうとぐいぐいする猫は多いです。
エリザベスカラーは本当に必要なのか、またストレスになりくにいエリザベスカラーの作り方をご紹介します。
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エリザベスカラーをする病院としない病院の違い
動物病院でも、エリザベスカラーを推奨する病院、しない病院があります。
わたしはどちらの病院にも猫を連れていったことがありますが、名医と呼ばれているのはエリザベスカラーをつけない病院でした。
なぜこのような違いが起きるのかというと、理由は3つあります。
手術の時の麻酔の種類が違う
去勢手術ではもちろん麻酔を使用しますが、それも体に負担をかけない麻酔と、負担をかける麻酔があります。
筋肉注射と呼ばれる麻酔は、安価である代わりにその名の通り筋肉に直接麻酔を打つため、薬が筋肉についてしまいます。
これは手術後筋肉が上手く働かないせいで、傷口が治りにくく長引くという特徴があります。
一方気管麻酔は、肺に麻酔を打ち込むので、筋肉にダメージを負うことがありません。
そのため術後の傷の治りが早く、数日で傷口が完全に治るというメリットがあります。
メスを使いまわしにする
メスってしっかりした作りに見えますが、あんなに丈夫そうな作りでも、人間の医療ではメスは使い捨てが常識です。
メスの使いまわしは病原体が直接患者の体に触れることや、歯がボロボロになって切りにくくなるというデメリットがあります。
これは動物病院でも同じことで、良質な動物病院ではメスを使い捨てして使用しています。
すぱっと切れあじよく切ってしまえば、その切り口は直線的で、縫い合わせた時細胞が再生しやすく、傷の治りは断然に早まります。
もし使いまわしのボロボロの刃のメスで切ってしまえば、その傷口はずきずきと痛み、痒みを伴います。
エリザベスカラーを進めてくる動物病院は、そんなカラクリがあるんですね。
糸の種類が違う
唯一飼い主の目に見える手術の痕として、縫い合わせられた糸があります。
実は糸もピンキリで、コスト重視の病院ではテグスやナイロン製の糸など、安いだけで猫には全くメリットがない糸を使います。
このような糸でお腹を縫われると、糸自体がチクチクして痒い、撚り糸はねじられているので、ぼこぼこしてそこから細菌に感染してしまうこともあります。
良い動物病院の糸は、それ専用に開発された、ねじりのない、体に優しい成分でコーディングされた手術用の糸を使用しています。
最近は抜糸もせずに、お腹に溶けるのでそのままでいいというのもそれですね。
このように、エリザベスカラーをおすすめしてくる病院のほとんどは、自らのコストを重視している傾向が強くあります。
もちろん病院を比べてみて、手術費用が安いから安い病院にしても、このような良くない手術をされてしまう可能性は高くあります。
とくに気管麻酔は筋肉注射の2倍ほどコストがかかるので、料金が割高になっています。
手術を受ける際には、この麻酔の種類、メスの使い捨て、糸の種類だけでも獣医さんに聞いてみると、安心して猫を任せられます。
言い渋る獣医さんもいますが、それは安価な道具を使っているとのことでファイナルアンサーで大丈夫です。
エリザベスカラーは必要?
上記の理由から、エリザベスカラーを進めてくる動物病院の場合は、しなければなりません。
ネットの情報をそのまま鵜呑みにして、しなくてもいいみたい。と取ってしまうと、手術の質が悪かったために傷口が開いてしまう場合があります。
まずかなり執拗にぺろぺろ舐めないと傷口が開くまではないようですが、もし開いてしまっては大変です。
いつまでつけるの?
まずエリザベスカラーが必要ない病院では0日ですから、何日間と固定されるのが怪しい話です。
3~4日ほどと言われる病院が多いですが、7日間以上つけていて下さいと言われる病院もあります。
そう獣医さんに言われたのなら、それは守ることをおすすめします。
その病院では7日間もエリザベスカラーをつけていないと、傷口が治らないと言っているようなものですから、猫のために心を鬼にしてつけてあげるしかありません。
そのため本当は、まず手術前に、何日つければいいのかと聞くことも大切です。
猫に負担のかからないエリザベスカラーとは?
色が透明であること
なぜか蛍光色などのどぎつい色がついたエリザベスカラーなどありますが、あれは全く無意味です。
それどころか猫の視界を遮るというストレスしか与えないので、最低でも必ず透明で周囲が見えるタイプの物にしましょう。
最近では病院から貸し出されるエリザベスカラーも、透明の物が増えてきました。
ご飯が食べられる適切な大きさ
猫の体格やエリザベスカラーその物の大きさによって、ご飯や水飲みがしにくいということがあります。
ふちがあたって、ご飯まで口が届かないんですね。
やはりこの場合は、病院から貸し出されるものではなく、自分で大きさをカットできる手作りの物か、細かくサイズを選べる商品の物がいいですね。
また、ご飯や水飲みのお皿を雑誌などで底上げして、高さを出してあげると食べやすくなります。
眠りやすい素材か
エリザベスカラーで猫にストレスのかかりにくい素材は、ソフト素材、布、クッション、ポリエステル生地などのソフトな物です。
やはり柔らかい素材というのが大前提で、固かったり擦れたりする素材はおすすめできません。
普段ベッドやクッションで使用されている布などの素材であれば、猫も眠る事ができます。
エリザベスカラーを手作りしてみよう
エリザベスカラーは病院から支給される場合もありますが、病院のは大抵安価な物が多いので、猫にとってベストな物とはいえません。
サイズがあってなかったり、色がついていて周りが見えなくなってしまったりと、それだけでストレスになってしまいます。
その点手作りだとサイズの調節もでき、猫にストレスのかかりにくいソフトな素材で作ってあげることができます。
カップ麺
まずエリザベスカラーの代用品として一番手に入りやすいカップ麺の容器。
カップ麺なんて~と思うかもしれませんが、実は通常のエリザベスカラーより軽く、肌に当たっても感触が柔らかいというメリットがあります。
作り方はいたって簡単!カップラーメンを食べたらカップ麺の容器の底をくり抜くだけ。
ポイントは猫がカップ麺を外そうと体を後ろに引っ張っても、取れないくらいの大きさに切りぬくこと。
猫の首は意外と細くて、ふわっと見えている部分はほとんど毛なので大き目に作ってはすぐに抜けてしまいます。
また、ラーメンは臭いがきついので、よく洗った後1日日干ししてから使いましょう。
あまり大きすぎるスーパーカップなどの容器は、視界を妨げてしまい、かえってストレスになります。
そのため普通の小さなカップ麺がベストですが、穴の大きさや猫の体格によっては傷口が舐められてしまうことがあるので、つけた後は要観察が必要です。
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クリアファイル
クリアファイルでもエリザベスカラーを作る事ができます。
少し裁縫の技術、あるいはミシンが必要になります。
必要な物、クリアファイルA4、コンパス、はさみ
①クリアファイルA4にコンパスで半円を描く。
クリアファイルの円が付いている方は外側にして、半円を逆の内側に書きます。
②その半円をはさみで切る。
広げると丸い円のクリアファイルができます。
③半円の状態のまま、さらに中心から小さな縁をコンパスで描き、はさみで切り取ります。
ここは猫の首を通す部分になるので、首輪がきゅっとしまるサイズをイメージします。
子猫の場合14~22㎝、成猫の場合22㎝~30㎝が目安になります。
大きく切りすぎてしまうとすっぽ抜けてしまうので、まずは小さめに切り取って、その都度猫に巻いて大きさを確かめるようにしましょう。
④半円の状態のまま、一方の隅を8分の1程度はさみで切り落とす。
ここはエリザベスカラーでいうと留め具の部分になるので、これも猫の首につけて徐々にサイズ感を測ってみて下さい。
⑤ここで半円を開くと、ドーナツを一口かじったような形になっています。
この4つ角をはさみで丸く切り落とし、猫が触れても痛くないようにします。
⑥次に最大の難所である、円の内側をメートラインのふちどりテープをミシンで縫います。
メートラインは洋服に使用されているテープで、体に触れて心地よい素材になっています。
猫の首に直接触れる部分なので、安易な素材を使うのはやめましょう。
⑦最後に端と端をマジックテープで留めれば完成です。
クークチュール
エリザベスカラーとして最近新しく人気なのが、クークチュールという種類の、首に縦長に巻くタイプの物です。
本来は犬用の物で、犬ならばこれで全身を舐めるのを防ぐ事ができます。
猫の場合は体が柔らかいので、お腹を舐めることを防ぐ事ができます。
手足先、しっぽなどは届いてしまうので、そこに皮膚病などが見られる場合は使用できません。
クークチュールの代用品として、段ボールなどの厚紙を猫の首に巻いて、テープで留める簡易な作り方ができます。
ただ厚紙は肌にチクチク刺さり、材質的にはいいと言えないので、本来は柔らかいクッション素材の方が望ましいです。
ストレスの対処法
エリザベスカラーをつけても気にしない猫と、激しく暴れて何とか外そうとする猫がいます。
気にしない猫ならそのままつけていればいいですが、暴れてつけているだけでストレスの猫は数日つけているだけでも厳しい物があります。
できるだけエリザベスカラーをつけていても、ストレスにならない対処法をまとめます。
人間が付き添って舐めないか見る
実際に最も効果が高いのは、飼い主が猫の様子を見てあげておくことです。
傷口を舐めさえしなければ、エリザベスカラーはもちろん外しておいていいわけです。
患部を舐めようとしたらすぐにダメと言って、猫の口を掴んで離します。
皮膚病の場合だと、とくに痒みから舐めようとするので、猫としても必死になって舐めようとします。
逃げ出してベッドの下に隠れて舐めることがあるので、必ず隠れ場所がない部屋を閉め切ってから外しましょう。
実は傷口を舐めたいのではなく、エリザベスカラーに反発している場合は、この対処法で落ち着きます。
それで安心して眠ってくれるようなら、経過を見ながら外していてもいいでしょう。
ただ長いお留守番や夜などは、猫が本当に舐めていないか確認して、ちょっとでも舐めるようならその間はつけておきましょう。
その猫にあったエリザベスカラーを見つける
病院からのエリザベスカラーで問題ない猫もいれば、強いこだわりを持つ猫もいます。
この場合は、病院から支給されるものはあまり材質やらよくないので、市販のソフト素材をしようし、サイズがぴったりとあった物を試してみましょう。
クッション素材の物がよかったり、カップ麺なだ大丈夫!という猫もいます。
そのこの性格に合ったエリザベスカラーを見つけてあげたいですね。
術後服を着せる
皮膚病がお腹であったり、避妊手術後の場合は、エリザベスカラーでなく術後服でも対応できます。
皮膚病の場合は術後服を着せると蒸れたり、薬が服にひっついたりするので、獣医さんに確認の上使用しましょう。
「手作りなら安い!かわいい猫の服の簡単な作り方を画像で解説」 |
総合力が高いエリザベスカラー
Fairy Rene 犬 猫 用 エリザベスカラー 抗菌消臭 軽量 丸洗いOK (レッド, XS)
総合店の高いエリザベスカラーです。
Mサイズで60グラムと、軽量でソフト素材を使っているので、家具にぶつかってもふにゃっと曲がって衝撃を吸収することができます。
お家に一つは準備しておきたいですね。
サイズはとても重要なので、猫の首をしっかり測りましょう。
(XSサイズ) 首周り15~20cm カラー幅9cm 重量30g
(Sサイズ) 首周り20~26cm カラー幅12cm 重量45g
(Mサイズ) 首周り26~30cm カラー幅15cm 重量60g
(Lサイズ) 首周り30~39cm カラー幅18cm 重量85g
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