成猫でもOK!猫に爪とぎをしつけるための手順と6つのポイント
2017/04/09
猫がガリガリと爪とぎを一生懸命している姿は可愛いですが、ソファーや家具がぼろぼろになってしまうのが困りものです。
猫にしつけはできないと言いますが、トイレも覚えますし、人の顔も覚えます。
猫の知能は人間の3歳児と同じくらいと言われており、知能的に爪とぎを覚えることは可能です。
ここでは猫への爪とぎのしつけ方法と、爪とぎ防止対策をご紹介します。
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猫が必死に爪とぎする理由
・外敵から身を守るため爪を鋭く保つため
・爪の古いサヤを取るため
・爪からフェロモンを出して、マーキングするため
・体を伸ばしてストレッチするため
・リラックスするため
・爪とぎで傷をつけた
・自己主張のため
爪とぎはその見た目から爪を研ぐ=爪を鋭くして外敵に備えるための行動だと思われています。
しかし、実はそれは猫にとって一番の理由ではなく、体の体調管理が主な理由となります。
爪とぎをするとき猫は体をぐーっとのばして、全身の緊張をとき、リラックスしている状態になります。
猫がお家で爪とぎしているときは、とっても安らいだ気持ちで安心しているというしぐさでもあるんですね。
そのためただ単に爪とぎをやめさせたいとするよりは、猫がどうリラックスして爪を研げるか?ということを考えてみましょう。
爪とぎの選び方
まずはしつけをするために最適な爪とぎを選びましょう。
猫が所定の爪とぎで爪とぎしてくれないのは、その爪とぎ自体が最低基準値に達していない場合があります。
あのよく売ってある、長方形の段ボールタイプの爪とぎは、まず猫に嫌われることが多いです。
爪とぎをする爪とぎには選ぶ基準があるので、まずは最適な爪とぎを選んでからしつけを開始しましょう。
「猫が好きな爪とぎの選び方。おすすめは爪とぎ付キャットタワー!」 |
爪とぎのしつけ方法
まず、トイレやご飯はしつけすることができますが、爪とぎは簡単にはしつけすることはできません。
猫のしつけの中でも上級者レベルで、長い時間をかけてコツコツとしつけていく必要があります。
猫の爪とぎは本能的なもので、爪とぎを100%させないように!ということはできません。
猫は犬と違ってダメと言われても基本的にやりたいことはやるので、根気をもって取り組まなければなりません。
ポイントは、猫が爪とぎしたいという気持ちを逆手にとり、その気持ちを組んだまま気持ちよく爪とぎさせること。
このポイントをしっかり押さえれば、難しい爪とぎのしつけも可能です。
お気に入りの爪とぎの特長を確かめる
すでにソファーや壁などで爪とぎをしている猫の場合、どこがお気に入りの爪とぎ場所なのかを把握しましょう。
どんな材質が好きなのか?どんな場所が好きなのか?大きさはどのくらいか?など、爪を研いでいる物の特長を見極めます。
それに一番近い爪とぎを猫に与えることで、その爪とぎで爪とぎをしてくれるように一歩近づきます。
クッションや布団、ソファーの柔らかい部分など、柔らかさがある場所で爪とぎをしている→段ボールタイプの爪とぎ
壁や畳、タンスの角やソファーの背面の固い部分など、肩さがある場所で爪とぎをしている→麻縄タイプの爪とぎ、がおすすめです。
詳しくは「猫が好きな爪とぎの選び方。おすすめは爪とぎ付キャットタワー!」をご覧ください。
爪とぎの場所を決める
しつけの際重要になるのは、爪とぎの場所です。
トイレでもご飯でも、いつも必ずその場所にありますが、爪とぎは色んな所に置くという飼い主さんもいるようです。
それでは猫も混乱してしまうので、必ず決めた位置に置きます。
置く場所のポイントとして、人気がある、家の中でも中心部分に置きましょう。
大体はリビングになると思いますが、家ではテレビの横に一つ置いています。
ここは家族みんながソファーに座り、テレビを見ることで、方向的に爪とぎを見ることになります。
猫は自分が爪とぎをしているところを見られたい!という願望があるので、人の視線が集まる部分に爪とぎを置くことは効果的です。
「わたし今爪とぎしてるよ!うふふっ」といった猫の気持ちですね。
そんなとき、ちゃんと所定の爪とぎで爪とぎができたら頭を撫でて褒めてあげましょう。
爪とぎはたくさん置くのが効果的
猫は爪とぎを突然したくなる生き物です。
本能的に「今すぐに爪とぎしたい!」と電気が走ったら、その場でガリガリしてしまいたいんですね。
猫は爪とぎによってストレスを解消したり、体をストレッチすることができます。
なので、一か所ではなく家の中の複数個所に爪とぎを常時設置しておくことで、家具の被害を防ぐ事ができます。
家具でバリバリ爪とぎしてしまうのは、その場に爪を研げる物があっただけで、きちんとその場に爪とぎがあればそちらでしてくれるようになります。
爪とぎを置く目安は、一部屋に一つが理想的です。
それもできる限りその部屋のどこにいても目が届くような、中心地に置くことが大切です。
隅っこに置いても位置が気に入らずに、部屋の中心にある椅子などで爪とぎをしてしまいます。
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たくさんの種類の爪とぎを置く
始めのうちは、猫がどんなタイプの爪とぎを好むのかが分かりません。
一つ買ってみて、猫が爪とぎしてくれなかった・・・ということは当たり前です。
色々な種類を試してみて、また時間をかけなければ猫は爪とぎはしてくれません。
始めのうちは猫もお気に入りの爪とぎがどれなのか分からないので、じっくりと一緒に探してあげる事から始めます。
段ボールタイプ、麻縄タイプ、本物の木タイプ、キャットタワータイプ、壁掛けタイプなど、他にもさまざまな種類があります。
爪とぎ自体は安いので、本当にしつけをしたいと思っているなら、代表的なこの5種類の爪とぎは全て与えたほうが効果的です。
うちでは最終的に、麻縄のキャットタワータイプと、本物の木タイプの二種類の爪とぎに落ち着きました。
経験上、まず麻縄の爪とぎ付キャットタワーは一家に一台あったほうがいいと思います。
違う場所で爪とぎしたらすかさず所定の位置へ
ソファーなどしてほしくないところで爪とぎをしたら、「ダメ!」と大声で叱りましょう。
猫は後から叱っても効果がありませんが、現行犯でのみなら効果があります。
声は荒げても手は上げずに、叱った後に抱っこして所定の爪とぎまで連れて行き、爪を出してカリカリさせます。
頭をなでなでしながら「ここが爪とぎだよ」と、先ほど叱った分優しく教えてあげましょう。
これは1、2回では到底覚えず、何度も繰り返してしつける必要があります。
子猫でまだ爪とぎが癖になっていない場合は覚えるのも早いですが、成猫に爪とぎをしつけるには相応の時間がかかります。
爪とぎの場所で遊ぶ
猫は興奮すると、その場でばりばりと爪を研ぐという習性があります。
これは興奮をいったん抑えようという、本能的な行動からくるものです。
その習性を利用して、爪とぎの場所で猫の好きなおもちゃで遊んでみましょう。
猫じゃらしで爪とぎの周りをくるくるしたり、ねずみのおもちゃを爪とぎの上に置いたりして、爪とぎ行動を促します。
爪とぎにおもちゃをひもでたらしてくっつけるという方法も効果的です。
猫がおもちゃに触るたびに、手が爪とぎに触れるので、爪とぎのしつけが促されます。
猫は爪とぎを覚えられないの?
猫はやっぱり犬より頭が悪いから爪とぎすら覚えられないの?というと、決してそうではありません。
科学的にも、犬と猫の知能指数はほぼ同じレベルというのが証明されていて、犬よりも高い数値を示しているデータもあります。
猫はトイレや人の顔、自分のお家やお散歩ルートなど、たくさんのことを覚えられます。
体内時計は人間より正確だとされていて、朝になったらきまって飼い主を起こす猫もいますよね。
成猫がなかなか爪とぎを覚えてくれないのは、それを覚えたくないからです。
今まで自由気ままに爪とぎしてきたのに、急に決められた場所で、しかも好きではない爪とぎなどで爪とぎをしたくないからしてくれないのです。
猫は我が強く、自分が好きなようにしか生きようとしない生き物です。
でも、そんな自由なところが猫のいいところですよね。
そんな猫の気持ちを組み、猫がなんとか妥協してくれるように、好きな爪とぎ、たくさんの爪とぎ、場所をベストなポジションに配置します。
そして何度も何度も繰り返ししつけることで、「仕方ない、ここで爪とぎしてあげるか」と分かってくれるようになるのを待ちます。
決して飼い主の意図が全く分かっていないからではなくて、猫のプライドの問題もあるわけですね。
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