猫がネズミを捕ってくるのはなぜ?種族を超えた仲良し動画まで
2017/04/09
古代エジプト時代、このころに猫は人間と一緒に生活するようになったと言われています。
それは人間の食べ物を食い荒らす、やっかいなネズミを猫が追い払ってくれる能力があったためです。
このころの猫はかわいいばかりのペットとしてでなく、貴重で人間には出来ないネズミ取りとしての仕事を任されていたんですね。
しかし最近では、猫もネズミを捕る機会はすっかり少なくなりました。
現代での猫とネズミの関係はどうなっているのでしょうか?
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猫がネズミを持ってくる理由
猫を放し飼いしていると、朝起きたら枕元にネズミがいて「ギャッ!」という話は今でもよく聞く話。
うちは完全室内飼いなので、そのような機会はないので助かっています。
人間にとっては嫌がらせかとも思える困った猫の行動ですが、これはどんな意味があるのでしょうか?
飼い主を子供のように感じている
本来猫がネズミを捕るのは自分で食べるため、あるいは子猫に食べさせるための行動です。
子猫は自分でネズミを捕ることがまだできませんから、母猫だけが一匹で狩りに出て、ネズミを捕ってきて子猫に与えてくれます。
「自分はいいから、あなたがお食べなさい」と親心から、飼い主に好意として持ってきてくれるんですね。
猫にとっては一番の愛情を示している行動だと言えます。
だから、枕元にネズミが落ちているとびっくりはしますが、叱らないであげましょう(^^;)
褒めてほしいと思っている
最近の猫はネズミを食べる習慣がなくなってきつつあります。
おいしいキャットフードがあるので、わざわざ飼われている猫はネズミを食べなくてもいいですからね。
それでも猫がネズミを追いかけるのは、その運動力と俊敏さなど、猫らしさを発揮することができるためです。
それができるようになってからが、猫としては一人でも生活していける力がつく証拠となるので、猫としては誇らしい気持ちになるんですね。
飼われている飼い主さんに、「自分もネズミ捕まえられるんだよ!」とドヤ顔して、褒めてほしいというサインと考えられます。
元気を出してほしいと思っている
「わたしが決まって風邪を引いているときや、精神的に落ち込んでいるときに猫がネズミを捕まえてきてうんざりする」という話を聞いたことがあります。
実際、飼い主が弱っているときに限って、ネズミを捕ってくる猫は多数いるようです。
これは、猫にとってネズミは貴重なタンパク質源で、ネズミを食べることによって体力が回復すると思っていると捉えられます。
「早く元気になってね」と、猫が人間を気遣うつもりでネズミをわざわざ捕まえてきてくれるんですね・・・余計なことですが(^^;)
最近の猫はネズミを取らなくなってきている
最近の猫は、ネズミを見かけても追いかけない、逆に怖がるという猫も多いです。
というのも、猫は本能的にネズミを捕まえるとされていましたが、実際はネズミを捕まえる行為は後天的な要素が多く関わっています。
母猫が生きるために子猫にネズミの取り方を教えることが今までは普通でしたが、今はその母猫さえネズミを捕まえたことがない。
見たこともないという猫も大勢います。
そのためネズミを捕る、狩りをするという意識は失われているようです。
世界的に清潔環境が保たれ、とくに日本の猫数世代はネズミへの意識は相当低くなっているようです。
猫がネズミを捕る理由
猫はまず、狩りをするとき「カサカサ」という音に反応します。
それでどこかに獲物がいる、と感じて耳をそばだてて獲物を発見します。
次に目に入ったその獲物の大きさを確認します。
これがカラスや犬など、大きな動物であったならその時点で獲物の対象から外れます。
そして次に、その獲物が自分を見て逃げるか、それとも攻撃してくるかを見極めます。
蛇などの場合は、猫を見ると襲ってくるので獲物とは認識せずに、敵だと認識します。
そしてこの全てを満たす動物が、ネズミです。
ネズミは猫にとって絶好の捕食対象で、猫が活発に活動する深夜や朝方など、ネズミが活発に活動する時間ともタイミングが一致しています。
そのような理由から、猫はネズミを捕える機会が増え、結果メインの食糧となっていきます。
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ネズミの病気
ネズミを狩ることは猫にとっては運動不足解消、狩猟本能を満たすためと、多くのストレス解消としての効果があります。
実際、ネズミを捕ったことがない猫と、ネズミを捕る猫では身体能力的にも違いがあります。
しかし、ネズミを捕る、食べることで病気にかかってしまうこともあります。
ネズミからかかる病気は、猫にはあまり症状が出ないものも多いですが、猫から人間に感染するものが多いのが特徴です。
ネズミを捕る癖がある猫がいる場合は、自身の体調変化にも注意しておく必要があります。
トキソプラズマ
トキソプラズマはネズミや鳥など、世界中のあらゆる生き物が持っている病原体です。
これは猫がネズミを噛む、食べるなどした場合に猫に感染し、猫を経由して人間にも感染する病原菌です。
しかし通常はそれほど心配することはなく、発症率は5%未満と低い数値となっています。
発症した場合は発熱や嘔吐などの症状が見られます。
トキソプラズマで注意したいのは妊婦さんの場合、体内にいる赤ちゃんに障害が発生してしまう可能性があることです。
主に猫のトイレや飲食物から感染するので、妊娠中は旦那さんに猫のお世話をしてもらうなどの対策を取りましょう。
エキノコックス
エキノコックスは主にキツネから感染する病原菌で、日本では北海道中心に見られる病気です。
北海道では毎年10~20名ほどの新規患者が発見されています。
エキノコックスは猫がネズミを食べることで感染し、猫の排泄物にエキノコックスの卵が付着し、それが人間に感染することから発症します。
猫自体にはたいした症状はなく、何の変哲もありません。
エキノコックスが怖いのは、人間に対して重大な病に発展することです。
成人なら約10年という長い時間をかけて、体内でエキノコックスの幼虫が臓器に寄生することにより、ガンのように体の中を徐々にむしばんでいきます。
そして重大な臓器障害を引き起こし、重大な肝障害などを引き起こします。
エキノコックスは薬を飲むことで猫の体内にある病原菌を治療することができるので、動物病院で薬を処方してもらうことが一番です。
また、感染してしまったとしても早期発見すれば治る病気でもあります。
猫条虫
主にネズミを捕食することで感染し、嘔吐や下痢、食欲低下などの症状が見られます。
猫が急に具合が悪そうに数日ふせっている場合は、ネズミを捕った形跡がないか調べましょう。
猫条虫の治療は簡単で、駆虫薬を与えて、嘔吐や下痢などの症状も一緒に治していきます。
猫とネズミの仲良し特集
猫をどこまでも追いかけるネズミ
ネズミが猫をどこまでも追いかけていくこの動画。
猫はちょっとうざったそうにしていますw
犬と違って高いところに登ってもひょいひょいとついてきてしまうので、一度なつかれたら永遠についてきそうです。
一緒に眠る猫とネズミ
まさに種族を超えた愛情がここに!トムとジェリーのようですね。
本来なら本能的にネズミは猫を恐がるものですが、このネズミには何があったのかな?
ネズミのおもちゃで遊ぶ猫
ネズミの形をしてからからと音がするおもちゃはよく売られています。
それほど猫はネズミのおもちゃが好きという証拠ですね。
本物のネズミでなくておもちゃで遊んでくれるといいんですけどね。
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