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猫の口内炎の原因と治療法。自然治癒から食事に関して

      2017/11/10

猫も口内炎ができるって知っていますか?

人の場合は食べ過ぎたり、不摂生な生活をしているとすぐできてしまう口内炎。

人間にとっての口内炎は、またできちゃった、ちょっと痛いな~なんて思っているうちにいつの間にか消えてしまう、というような軽いものが多いです。

 

ですが、猫の口内炎は人間のものとは全く違います。

猫の口内炎は一度できると治りにくく、最悪の場合は命の危険さえあるんです。

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猫の口内炎は命取りにも

猫の口内炎は、人のようにポツンとしたものではなく、口の中のかなり広い範囲が真っ赤に腫れあがります。

痛みもかなり強く、食べるものも喉を通らないほどです。

口内炎が危険というのは、食欲がなくなって衰弱し免疫が下がってしまう、というのが主な原因です。

 

こんな症状が見られたら要注意!

猫が口内炎にかかっているときは、こんな症状が見られます。

 

・口臭がする

・あまり食べなくなった、又は食べにくそうにしている

・水もあまり飲まなくなる

・前足で口をしきりに触る

・口が開いていることが多く、よだれが出ている

・毛づくろいが減る

 

でき始めの頃は、口の中が赤くなって口臭が少しキツくなる程度の症状なので、早期発見するのはかなり難しいです。

痛みが出始めて食事や飲み物も取れなくなったり、毛づくろいもできない状態になると、口内炎の症状はかなり進んでいます。

 

猫に口内炎ができる原因

猫が口内炎になる原因ははっきりしたことはわかっていません。

次のようなことが原因ではないかと考えられています。

 

歯石や歯垢、歯周病

歯石や歯垢が溜まってしまい、そこに細菌が繁殖して口内炎ができるというのが最も多いパターンです。

猫は歯磨きを嫌がる子も多いので、歯石や歯垢が溜まりやすく、歯周病の原因となります。

 

そこで増殖した細菌が毒素を出して歯肉炎となってしまうと、炎症が広がって口内炎にもなりやすいです。

猫は虫歯にはなりにくいですが、歯周病はなりやすいので注意しましょう。

 

ウィルス性の病気

鼻気管炎や猫ヘルペスなどによるウィルス性の病気になると、口内炎ができることがあります。

ですが、これらの病気にかかると必ず口内炎が起きるというわけではなく、詳しい関連はまだよくわかっていません。

今言えるのは、口内炎にかかった猫はウィルスを持っていることが多い、というデータがあるということだけです。

 

免疫力の低下

免疫力とは病原菌などをやっつけてくれる力のことです。

その免疫力が下がっていると、口の中もバイ菌が繁殖しやすくなってしまいます。

その結果、歯肉が炎症を起こして口内炎が起きやすくなると考えられています。

 

口の中にできた傷

人間も誤って口の中を噛んてしまったときに口内炎ができることがありますが、猫も自分で口の中を噛んでしまって口内炎になることがあります。

また、骨などとがった物を噛んでしまったり、電気コードを噛んでしまって感電したのが原因となることも。

 

口内炎の治療法

このように、猫の口内炎は根本的な原因がわかっていないため、治療法は全て対症療法となります。

 

歯石除去

細菌の温床となっている歯石や歯の汚れを取り除きます。

ですが、病院に来るころには口内炎はかなり進んでいる状況と考えられますので、痛みで口も開けられず、口内に触ることなどとてもできないことがほとんどです。

 

なので、麻酔をかけて行うことになります。

一度はキレイになっても家で小まめにケアしてあげるのは難しいので、また細菌が繁殖してしまうことが多いです。

 

薬を投与する

ステロイド薬、抗生物質などを投与します。

猫の口内炎は完治が難しいため、抜歯などをしない場合には基本的に一生薬を使い続けることになります。

長期で使用すると薬の効果が段々と薄れてしまうことも多く、副作用が起こる可能性も上がります。

 

レーザー照射

猫の口内炎で使われるレーザーは、半導体レーザーと炭酸ガスレーダーの2種類があります。

半導体レーザーは出力が弱く、口内炎の痛みを軽減する効果があります。

 

経度の場合には半導体レーザーだけで治ることもあります。

口を開けなくても照射できるため、症状が進んで痛みが強くなっていても麻酔をかける必要がありません。

 

ただし、一度だけでなく定期的な照射が必要で効果には個体差があるのであまり症状が変わらないこともあります。

炭酸ガスレーザーは、照射して患部を焼灼することになるので、麻酔が必要です。

 

施術自体は短時間で終わり、痛みもすぐに引く、即効性が高い治療方法です。

ですが、効果は長期間続くわけではなく、やはり定期的な照射が必要になります。

 

抜歯手術

口内炎治療で最も効果が高いのは、ほとんどの歯を抜いてしまうことです。

歯を抜くと細菌が繁殖しにくくなるためか、9割以上症状が改善します。

 

ただし、抜歯は全身麻酔が必要なのと、費用も高額になるためなかなか踏み切るのは難しいものがあります。

術後はしばらく強制給餌が必要になりますが、猫は元々あまり噛んで食べないため、回復後は通常の食事ができます。

 

口内炎を放っておくと

猫の口内炎はまず自然治癒はしないと考えた方が良いです。

口内炎ができるということは、すでに口の中にかなり細菌が繁殖している状態。

 

そのまま放っておけばますます細菌が増えて、悪化するばかりです。

症状が進むと水もロクに飲めない状態になってしまうので、衰弱死してしまう危険さえあります。

 

猫の口内炎は病院に連れて行っても完治は難しいですが、症状をやわらげることはできます。

人の口内炎とはくらべものにならないくらい辛いものなので、なるべく早めに病院につれていってください。


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口内炎ができているときの食事

口内炎ができているときには、通常のドライフードは固くて食べられません。

お湯で柔らかくしたものを、ペースト状に潰してあげましょう。

 

熱くても冷たくても食べにくいので、人肌程度に冷ましてから与えます。

缶詰も水分が少ないものは、お湯を足してから潰してあげると食べやすくなります。

高齢猫向けの介護食だと少ない量で栄養を摂ることができます。

 

どうしても食べてくれないときの強制給餌

猫がどうしても餌をたべてくれなくなってしまったときの最終手段として、強制給餌という方法があります。

針のない注射器のような器具を使って口の中に直接餌を押し込むという方法です。

 

当然猫は嫌がりますが、命をつなげるためには止むを得ません。

強制給餌用の療法食もありますので、かかりつけの動物病院で相談してみましょう。

 

予防

口内炎は一度なるととても治りにくく、水を飲むのにも痛がる様子は見ているこっちも辛いです。

猫にそんな辛い思いをさせないためには、予防が一番大切です。

 

歯磨き

成猫になってからだと口を触られるのを嫌がることが多いので、子猫のうちから歯磨きに慣れさせておくのが理想です。

まずは口の周りを撫でることから始め、段々と舌→前歯→奥歯と歯に触ることに慣れさせていきます。

指に好物を少しだけ乗せて嘗めさせる方法もあります。

 

歯に触れるようになったらガーゼでそっと歯を磨きます。

味の付いた歯磨き粉を染み込ませておくとよいです。

 

ガーゼで磨けるようになったら、やっと歯ブラシを使って歯磨きします。

歯肉を傷つけないように、一本一本優しくみがきましょう。

一日一回は歯磨きをするのが理想ですが、難しければ週2~3回でもよいです。

 

デンタルケアスプレー

歯磨きは手でこするタイプの歯ブラシなどがありますが、もっとも効果が高く、簡単で猫への負担も優しいのが、デンタルケアスプレーです。

口内にさっとスプレーをするだけで、口内環境を整えることができる液体歯磨きです。

ゴシゴシする必要がないので、猫も気が付かないうちに歯磨きが終わってしまいます。

 


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うちではこのデンタルケアスプレーを使っていますが、口臭がなくなり、3か月使ったところで、ぽろっと歯石が取れました。

もちろん猫の体内に入れても大丈夫なように、食品添加物等の規格はクリアしている、合成添加物とうは一切入っていない安全なスプレーです。

口内炎の治療は高くつくので、日ごろの歯磨きで予防しておきましょう。


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