猫の腸内環境を整えるヨーグルトの与え方。分量~尿路結石・腎不全について
2017/04/09
猫にヨーグルトや牛乳などの乳製品を与えると、下痢をすると思われています。
確かに牛乳は乳頭が多いので下痢をする猫が多いですが、ヨーグルトは牛乳より乳頭が少ないため、分量を守れば与えてOKな食品です。
ヨーグルトを食べると下痢や便秘が治ったりと、腸内環境が改善される効果が期待できます。
今回はヨーグルトを猫に与えていい理由や分量、与え方についてをご紹介します。
ヨーグルトと尿路結石、腎不全の関係についても触れています。
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猫にヨーグルトは与えていいの?
猫にヨーグルトを与えていいのかというと、分量さえ守れば与えてOKです。
むしろ分量と与える頻度を守れば、腸内環境を整え、便秘や下痢を治してくれるという健康効果が期待できます。
猫は1日に1~2回うんちをする動物で、1日うんちをしないと便秘判定になります。
うちの猫も丸2日うんちをしない便秘になったことがあって、便秘改善のためにヨーグルトを与えました。
ヨーグルトの効果があったのか、3日めにトイレをしてくれて一安心しました。
牛乳に比べるとヨーグルトは与えていい理由
ヨーグルトはラクターゼを持たない猫にとっては害がありますが、ほとんどの猫には分量を守れば健康を促進できる食べ物です。
牛乳に含まれている乳糖(ラクトース)は4~5%ですが、ヨーグルトに含まれる乳頭は3%ほどと、牛乳より低い値となっています。
ヨーグルトは乳製品ですが、乳酸菌が発酵してヨーグルト内の乳酸菌が減少するので、猫でも食べられるようになります。
猫によって個体差がある
ヨーグルトは乳糖が牛乳より低く、猫がスプーン1~2杯ほど食べてもほぼ大丈夫です。
しかし、ヨーグルトを食べて体調不良になったり、下痢をしてしまう猫もたまにいます。
これは、乳頭を分解する酵素ラクターゼ(加水分解酵素)が猫によって差があるためです。
人間もラクターゼは人によって個人差があり、牛乳を飲んでも大丈夫な人、すぐに下痢をする人がいます。
猫はとくに外来種の猫がラクターゼが弱く、ラクターゼをほとんど持っていない猫もいます。
このタイプの猫は、ヨーグルトであっても体質に合わないでしょう。
離乳後はラクターゼが10分の1に減ってしまうので、様子を見ながら与えましょう。
とくに子猫のうちは乳頭に弱い場合、下痢が重症化して命に係わる危険が高いので注意が必要です。
ヨーグルトの与え方
ヨーグルトを与えるメリット
・便秘解消の効果がある
・便秘予防できる
・固いうんこが柔らかくなる
・腸内環境を整えてくれる
・免疫力がアップする
・口臭対策になる
ヨーグルトを与える分量と頻度
成猫には多くても3日に1回、小さじ2杯までが与えていい目安になります。
うちでは1週間に1回程度にしています。
子猫のうちは2週間に1回、小さじ1杯程度までが目安になります。
うちでは子猫のうちはヨーグルトは与えていませんでした。
子猫は体が急成長する時期なので、キャットフードとウェットフードでバランスよく栄養を取らせていました。
成猫になってから、腸を整えるためにたまに与えるのがベストと思います。
ヨーグルトは低脂肪タイプを
ヨーグルトは意外と脂肪分が多く、たくさん食べると肥満になってしまいます。
成猫には小さじ2杯と、分量を守って与えましょう。
ヨーグルトの種類は低脂肪の無糖プレーンタイプのみ与えてOKです。
とくにちょっと値段は高いですが、機能性ヨーグルトのLG21、R-1などがおすすめです。
ワンラック (ONE LAC) ヨーグルトmIX20g×6包
ヨーグルトのメリットがすべて取れる、お手軽でおすすめなのが「ワンラック (ONE LAC) ヨーグルト」です。
粉末状になっており、カリカリやウェットフードに振りかけることができます。
味がおいしくなるようで、ふりかけるとパクパクと食べてくれます。
ヨーグルトを普段食べない猫でも食べてくれるので、下痢や便秘の猫に重宝します。
ぱくぱく食べてくれるヨーグルトレシピ
ヨーグルト嫌いな猫にもヨーグルトを食べさせたいときは、かつおぶしを少量混ぜると食べてくれます。
かつおぶしはヨーグルトよりおいしい匂いが強いので、匂いにつられて食べてくれます。
とくに猫は食べたことがないものに警戒心が強いので、一度食べておいしいと感じてくれれば、次からも食べてくれるようになります。
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「猫の大好きなかつおぶしは病気の元?正しくあげるコツとは」
便秘のときは少量を毎日与える
もともと善玉菌と悪玉菌のバランスが悪いと、腸内環境が正しく活動せず、いつも便秘気味になります。
また、猫も8歳をすぎると老猫になり、便秘しなかった猫でも腸内が衰え便秘になりやすくなります。
1日以上うんちが出ない便秘のときに限り、乳酸菌を活性化させるために毎日小さじ1杯までヨーグルトを与えましょう。
腸内の善玉菌が増えることで、腸が活性化し便秘解消につながります。
通常は小さじ2杯まで与えていいですが、毎日与える場合は小さじ1杯までに抑えます。
とくに夜行性の猫は夜中腸内が活発に動くので、夜に与えると効果があります。
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ヨーグルトを食べると尿路結石になる説?
「ヨーグルトなどの乳製品を与えると、尿路結石になる」と言われる説があります。
これはヨーグルトに含まれるミネラルが原因です。
尿路結石はマグネシウム、リン、カルシウムといったミネラル分を多量に接種すると発症する病気です。
オス猫はとくに尿路結石になりやすく、尿道が狭いため泌尿器系の病気が発症しやすいという特徴があります。
ではヨーグルトを食べると尿路結石になるのかというと、猫に与えていい分量を守れば問題ありません。
尿路結石は、PH値が正常値である6.0~6.5を7.0を超えるとストルバイト結石、6.0以下になるとシュウ酸アンモニウム結石になりやすくなります。
一般的なヨーグルト120グラムに含まれる成分は、マグネシウム14mg、リン120mg、カルシウム144mgほどです。
この成分量から、猫に与える小さじ1杯の分量に含まれるミネラル分は微々たるもので、尿路結石の原因になることはないと考えられます。
尿路結石になる原因は、人間の塩気のある食べ物を頻繁に与えていたり、水を飲む量が少ないことが一番の原因です。
プリスクリプション・ダイエット 療法食 CDマルチケア 猫 4kg
尿路結石が心配な場合は、普段のドライフードを「プリスクリプション CDマルチケア」にすると尿路結石を予防できます。
尿路結石にかかっている場合は「s/d」が治療用のフードとなります。
うちではオス猫には普段からCDマルチケアを与えています。
以前飼っていたオス猫が尿路結石にかかったので、実体験としてオス猫は尿路結石になりやすいんだと実感しました。
同じご飯を食べていて、同じように育てていた兄弟のメス猫はなんともなりませんでしたからね。
口内炎やアレルギー
尿路結石以外にも、食べた直後に吐く。
ヨーグルトを食べて口内炎ができたり、アレルギー症状が出たというケースがあります。
体質的にどうしてもあわない猫もいるので、初めてヨーグルトを与えた後は、口の中と体の隅々を丹念にチェックしましょう。
また、アレルギーは突然発症することがあります。
ずっとヨーグルトを食べさせていても、突然ヨーグルトにアレルギーが出ることもあるので、そのことも念頭に置いておきましょう。
腎不全に効く説
「ヨーグルトは猫の腎不全に効果がある」という説があります。
これは確証が得られる話ではないのですが、確かにネット上には「ヨーグルトを食べさせて腎不全が治った」というケースがあるようです。
とくに「まったく、オンナってヤツは」のブログで紹介されている、腎不全で余命3日だと宣告された猫が、病院から家に連れ帰り、好きだったヨーグルトや鶏肉、お刺身を食べさせた。
するとだんだん嘔吐が少なくなり、おしっこの回数が増えて、その後血液検査でBUN、CREともに基準値の値となり、完全に完治したそうです。
これはヨーグルトの効果だけではなく、奇跡的ともいえるさまざまな要因が合わさっての結果だと思います。
とくにヨーグルトとポカリスエットをできるだけ食べさせたそうで、病院でもどうしようも治療できないとき、このような方法も手かもしれません。
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