猫と人間の感情は科学的にも心理的にも似ていることが判明!
2017/04/09
「猫は何を考えているか分からない」
猫を飼っていると、たまにそんなことを言われます。
確かに猫はそのクールな表情と静かな物腰で、長年一緒に住んでいても何を考えているか分かりません。
しかしそれは人間でも同じことではないでしょうか?
どんなに言葉を使ったとしても、人の本当の気持ちは分からないものです。
そんな猫と人間、科学的にも心理的にも、じつは感情面でかなり類似しているということが分かりました。
今回は猫の感情について、詳しく考えてみましょう。
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猫の感情表現の違い
猫と猫同士、猫と人間の組み合わせの場合、猫の感情表現の出し方は少し意味合いが異なるときがあります。
猫は猫同士の場合だと、ほとんどニャーニャーと言って鳴き声で意思疎通をすることはありません。
お互いの毛を毛づくろいしたり、適切な距離を保つことで「喧嘩するつもりはないよ」と意思表示をしています。
猫からしてみれば、鳴き声よりもその行動や仕草のほうが大事な意味合いが強いんですね。
しかし、猫は人間と生活するうえでその不便さに気が付きました。
猫と人間が一緒に住みだしたのは、今から1万年ほど前でした。
そこから猫と人間が長い間関わっていくことで、猫はあることに気が付きます。
「人間って猫みたいに物音を聞き分けたり、当たり前の仕草に気が付くことができないんだにゃ。
ニャーニャー言うと振り向くから、仕方ないから鳴き声を出してやるしかないにゃ」
というかんじで、猫がニャーニャーと話しかけてくるのは人間に対してのみなんですね。
猫同士が一緒にいる時は、主に喧嘩や威嚇をするときにしか鳴き声は発しません。
人間にニャーニャーといっぱい話しかけてくる猫は、それほど何か言いたいことがあったり、おしゃべりな猫なんですね。
猫は感情的に人間に近い動物
よく、犬の方が芸ができてしつけもできるから、猫よりも賢くて言葉が分かっている。と言われることがあります。
確かに体と脳の比率や、人間ができる実験で測れる頭の良さは、犬の方が少し上です。
猫もほとんど犬との知能は変わらず、猫は主体性があるから犬のようにしつけはできないんだよ~といっても、犬派の人ってなかなか納得してくれないんですよね。
そこで、科学的なデータを出します。
海外の心理学専門サイト「Psychology Today」で、猫の能の構造についての研究が発表されました。
それによると、「猫の能の構造は、人間の能と90%と、とてもよく似た構造であることが分かった」というデータが発表されました。
これってとても凄いことですよね。
何を考えているか全然分からない猫が、動物の中でもかなり近い脳構造だったわけです。
さらに、猫の大脳皮質は犬よりも2倍発達していることが分かっており、その構造はとても複雑な作りになっているそうです。
大脳皮質は人間の感情や考えといった、思考の中枢となっている部分で、イコール頭の良さに繋がります。
この2つのデータから、猫は人間に近い感情を持っていると推測され、人間の言葉は分からずと、感覚がとても近いということになります。
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犬、猫、人間を比べてみる
犬は飼い主の命令に従い、それに疑問も不満もなく付き従います。
猫は飼い主の命令など聞かず、自由気ままに暮らします。
人間は誰かに命令されることを嫌い、自由に暮らしたいと思っています。
犬、猫、人間、こう比べてみると、犬は人間と比べてかなり感情的に差があることが分かります。
人間が犬はお利口だな~と褒めるのは、それが自分たちにとって利益があることであるためです。
これが例えば犬はボス犬のいうことしか聞かず、「人間の食べ物を奪ってこい!」とする動物だったら、犬はなんてずる賢く、頭の悪い動物だ。
ということになると思います。
犬が頭が良いと思っているのは、じつは人間の勝手な都合により解釈されているという考え方もできるわけです。
一方猫は、こうしてみるととても人間らしい生き方をしているといえます。
誰の命令も聞きたくない。なぜなら自由を求めているから。
自由を求める権利は誰にでも平等で、人間だって何の制限もなければ自由に生きたいですよね。
猫は誰に対しても平等で、自分らしい生き方をしている、まさに人間が追い求めている姿なのかもしれません。
猫好きな人は人間らしさを求める傾向がある
「猫が好きな人は、孤独を好む傾向があり、群れをなすのを嫌う。
また、1対1という個人対個人を望み、広く浅い関係よりも、1人の人と深い関係になることを望む傾向にある」
という心理学があるそうです。
猫は個人主義を好むので、犬より手もかからずべたべたすることもありません。
そんなところが好まれていると思われていますが、こうも考えられます。
「猫は動物というよりも、1人の人間として扱う方が理にかなっており、人と人とのような人間関係を築ける」
と、猫を好む人は感覚的にこのような気持ちを持っているのかもしれません。
犬は必ず上下関係が出てきて、「ご主人様に付き従います!」となるので、対等な人間関係を築くことはできません。
それ故に、人との深いつながりを求める人は、同じ感情を共有できる猫を好むのかもしれません。
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